日銀は7月30日から31日の金融政策決定会合で、政策金利を1%で据え置く見通しです。6月の前回会合で半年ぶりに利上げを決めており、その影響を見極めます。同時に公表する展望リポートでは、基調的な物価上昇率が目標の2%に迫る中、物価上振れリスクへの警戒感を改めて示し、今後も利上げを継続する方針を示す見通しです。経済見通しは小幅に引き上げられる一方、物価見通しは前回4月から大きく変わらないとみられます。中東情勢の緊迫化に伴う重要物資の代替調達の進展で経済の下振れリスクが後退し、AI関連需要の強まりが下支えすると日銀はみています。物価上振れリスクについては、4月時点で意識された原油供給途絶のテールリスクが後退した一方、代替調達コストやAI関連需要、為替円安による上振れ圧力が強調される見通しです。基調物価が2%に近づく中、内田真一副総裁は上振れリスクを意識する必要があると述べており、展望リポートでは物価目標の実現に向けて基調物価の定着を確認する必要性に言及しつつ、警戒感を継続するとみられます。ドル円が40年ぶりに163円台に乗せた為替動向について、日銀内では円安は既に想定内で物価上振れリスクが急速に高まっているわけではないとの声がある一方、金融環境はなお緩和的で、リスク次第では半年に1度より短い間隔での利上げを求める声も聞かれます。