ファストファッション大手のシーインは、ベトナムでの事業を縮小した。これは生産拠点の中国からの移転計画を断念する兆しとみられる。ホーチミン近郊の倉庫面積を15ヘクタール超からわずか6ヘクタールに縮小し、多数の従業員を解雇した。シーインは、米国の輸入関税引き上げや800ドル未満の小口貨物に対する免税措置撤廃を回避するため、2024年末からベトナムへの移転を進めていた。さらに、中国国外でスピード重視・薄利多売の生産モデルを再現する難しさや、広州に匹敵する産業集積の欠如、広東省当局からの圧力にも直面していた。今回の中国回帰は、シーインが香港市場での新規株式公開を進める中で起きている。目標とする企業価値は300億~400億ドルと、2022年の982億ドルから大幅に引き下げられ、早ければ8月中旬にも上場する可能性がある。