US-2Y.GB▼
米財務省の国債買い戻し増額、効果1日で消える
米財務省が19日に発表した長期国債の買い戻し増額措置は、利回り抑制効果がわずか1日で消えた。財務省は期間10~30年の国債買い戻しについて、1回当たりの上限額を少なくとも2倍超の40億ドル(約6400億円)に増やす異例の措置を打ち出し、発表当日は長期債の買いが膨らみ利回りが大きく下がった。しかし、財政不安や中東情勢悪化による原油高を背景としたインフレ懸念が根強く、20日以降は金利上昇に転じた。40兆ドル(約6400兆円)の大台を初めて突破した連邦債務の膨張を防ぐ手だてがないことへの懸念が拡大し、期間が9月から11月までの買い戻しは対症療法にすぎないことも要因とみられる。ベセント財務長官は20日、米テレビで上限額をさらに増やす可能性に言及したが、市場では「かえって窮状を示すことになり逆効果」と批判的な声も上がる。買い戻しに必要な財源確保には短期債の発行が想定され、短期金利の上昇を招き金融機関の資金繰りを悪化させるリスクを抱える。5月に就任したウォーシュ連邦準備制度理事会議長は財政支援目的の国債買い支えには否定的だが、短期金利の急騰回避に向け、市場ではFRBが引き受け手になるとの観測も浮上している。