わたしたちが使うチップのほぼすべては「シリコン」でできています。でも一部の重い仕事——EVインバーターの高電圧、急速充電、5Gの信号、AIデータセンターのレーザー——は、シリコンが苦手。そこで別の結晶ファミリーが要ります。それが化合物半導体(シリコンカーバイドSiC、窒化ガリウムGaN、ヒ化ガリウムGaAs、リン化インジウムInP)です。秘密はここ——いちばん難しくて価値があるのは「チップを作る工程」ではなく、最初の「結晶を育てる工程」なんです。SiCは2,500°Cの炉で何週間も育てて、ようやく数センチのインゴットが取れる。これは、小さいのに勝負を決める原材料の物語です。